
実家の荷物の処分~業者に依頼すべき?料金相場と選び方~
遺品整理や生前整理など、実家の荷物の処分が必要になるケースは多くあります。そのとき、多くの人が知りたいのは下のような点でしょう。
- 自分でやるべきか、業者に依頼すべきか
- 「一部のサービスだけ」業者に依頼できるか
- 費用はどれくらいか
- 不用品は買い取ってもらえるか
この記事では上記の疑問への答えも含めて、実家の荷物を処分するときに知っておくと役立つ内容をまとめていきます。実家の荷物の処分を考えている方には、きっと参考にしていただけるでしょう。
- 実家の荷物の処分は自分でやるべき?業者に頼むべき?
- 自分でやるメリット・デメリット
- 業者に依頼するメリット・デメリット
- 「一部のサービスだけ」頼むパターンの例
- 業者の費用相場…最安値で2.4万円~
- 実家の荷物を処分するきっかけは?主な3つのタイミング
- 親が亡くなったとき
- 親が施設などに転居するとき
- 親との同居が決まったとき
- 実家の不用品処分はどんな業者に依頼すべき?4つのチェックポイントを解説
- 料金が安くコストパフォーマンスがいいか
- 優良事業所認定を受けているか
- 遺品整理士のスタッフが在籍しているか
- ゴミ屋敷・汚部屋状態なら、この分野に強いか
- 実家の片付けで買取業者に売れる&売れないもの
- 売れるものの例
- 売れないものの例
- 介護のための実家の片付け・3つのポイント
- 「転倒事故が起きやすい場所」を重点的に片付け・リフォームする
- 親の感情に配慮した説得・不用品の処分をする
- 福祉整理のプロに依頼する・アドバイスをもらうのもアリ
- 部屋より大変?実家の庭の片付けでよくある&起きる問題
- 物置・納屋・ガレージに大量の不要品がある
- 草が生い茂り、不法投棄のターゲットになる
- 放置されている木材・枯れ木にシロアリが発生する
- 植木が交通の妨げになる
- 遺品整理は疲れる?実家の荷物整理がつらい5つの原因と対策
- 物理的原因…物が多い、要不要の指示を仰げる故人がいない
- 精神的原因…罪悪感がある、落ち込んでいる
- 金銭的原因…特殊清掃・原状回復・消臭工事は特に高い
- 事務的原因…銀行口座や保険などの手続きが面倒
- 対人的原因…家族・親族で揉める
- まとめ
実家の荷物の処分は自分でやるべき?業者に頼むべき?
まず知りたいのは「自力でやるべきか、業者に依頼すべきか」という点でしょう。ここではその判断のために、それぞれのやり方でのメリット・デメリットから解説していきます。
自分でやるメリット・デメリット
自力で行うメリットは下の通りです。
- 費用がかからない
- 悪質な業者によるトラブルの心配がない
- 家の中に「恥ずかしいもの」があるとき、見られずに済む
逆にデメリットとなるのは下の点です。
- 相当な労力・時間がかかる
- 物によっては自分で処分できないものもある
- ごみ屋敷や孤独死現場の清掃は、感染症のリスクもある
一番重要なのはやはり「費用を払えるかどうか」でしょう。払えるなら業者に依頼するのが良く、払うのが難しい場合は自力で行うというパターンが多いといえます。
悪質な業者によるトラブルについては、業者の選び方を理解した上で依頼すれば、失敗することはまずありません。また、恥ずかしいものについては事前に片付ければ問題ないものです。また、業者はそうしたものを見慣れており、まったく平気です(これは看護師さんが患者さんの患部を見ても何とも思わないのと同じです)。
このように費用の問題が一番大きいのですが「自分でやる方法についても詳しく知りたい」という方は、下の記事を参考にしていただけたらと思います。

業者に依頼するメリット・デメリット
業者に依頼するメリットは下の通りです。
- 早く片付く(数時間~半日。長くても1日)
- 手間がかからない(最低限の立ち会いのみ)
- 特殊清掃・消臭工事などの高度な作業もできる
- ごみ屋敷などの現場でも、感染症のリスクがない
逆にデメリットとなるのは下のような点です。
- 費用がかかる
- 業者を選ぶ段階で、やや手間と時間がかかる
- 悪質な業者に依頼してしまうとトラブルになる
これもやはり先に書いた通り「費用を高いと思うか、安いと思うか」です。業者の選び方については、ポイントを知っていればそれほどの手間はかかりません。このポイントについては、下の記事を参考にしていただけたらと思います。

「一部のサービスだけ」頼むパターンの例
「全部頼むのではなく、一部のサービスだけ頼む」という折衷案もあります。具体的には下のようなパターンです。
- 遺品・不用品の買い取りだけ頼む
- 遺品の供養だけ頼む
- 仏壇・神棚・位牌などの特殊なものだけ、処分を頼む
- 消臭工事・特殊清掃・原状回復だけ頼む
遺品の買い取りについてはこちらの段落で詳しくまとめています。また、遺品の供養については、当サイト内の「遺品のご供養」のページをご覧ください。
仏壇・神棚・位牌などの特殊な遺品や不用品の処分については、それぞれ下の記事で詳しく解説しています。
消臭工事は孤独死の現場だけではなく、親御さんが煙草を吸われていた場合や、ペットを飼育されていた場合などにも必要となります。消臭工事の内容や費用などを知りたい方は、下の記事を参考になさってみてください。

業者の費用相場…最安値で2.4万円~
費用は基本的に「間取り」で決まります。下の表は弊社の料金設定で、間取りごとの基本料金(最低価格)となっています。
最低価格のため、状況によってこれより高くなることもございます。また、弊社は業界最安値保証を宣言しており、他社様の価格は少々高くなることもあるとお考えください。
詳しい料金については「料金のご案内」のページをご覧いただけたらと思います。
実家の荷物を処分するきっかけは?主な3つのタイミング
まず「皆どんなときに実家の荷物の処分を考えるのか」という点が気になる人も多いでしょう。よその家の話ではありますが、「自分たちはいつ片付けるべきか」というタイミングを考える参考になるはずです。
ここでは、多くの人が実家の荷物を処分するきっかけとして、特に多いものを3つ紹介します。
親が亡くなったとき
圧倒的に多いのは「親がなくなったとき」です。遺品整理として荷物を処分するわけです。
すでに親御さんが亡くなっているなら、このタイミングで片付けるしかありません。しかし、「まだ生きてみえる」「お子さんが実家の片付けを考えられている」というのであれば、存命中の生前整理を考えることを強くおすすめします。
その理由や、具体的に生前整理でやることについては、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】実家(親の家)の生前整理で失敗しないためには?3つのポイントをプロが解説!
親が施設などに転居するとき
親が老人ホームなどの介護施設に転居することが決まり、実家を片付けることになった、というケースも多くあります。最近はマンションのような形態の高級老人ホームも増えていますが、それでも持ち込める荷物には限界があるもの。そのため、おのずとこうしたタイミングでは荷物の処分が必要になるのです。
このような老後の住替えについては下の記事で解説しているため、住み替えの方法などの詳細を知りたい方はこちらを参考にしていただけたらと思います。

また、先を見越して「退去時の片付け」についても知りたい方は、下の記事をご覧ください。
【参考】老人ホームの退去の片付けのやり方は?3つの手順・ポイントをプロが解説!
親との同居が決まったとき
介護施設ではなく「子どもたちの家で暮らす」ということもあるでしょう。この場合もやはり実家を処分することになるため、荷物の片付けが必要になります。
介護施設との違いは「ある程度子供の家に持ち込める」こと。そのため「半分は生前整理ではなく、引っ越しのような作業になります。そう考えると「生前整理」というよりは、自身の財産を整理する「家財整理」という方がふさわしいケースもあるでしょう。
(家財整理について詳しく知りたい方は、下の記事を参考になさってみてください)

実家の不用品処分はどんな業者に依頼すべき?4つのチェックポイントを解説
実家の不用品の処分について、業者への依頼を検討している人もいるでしょう。ここでは、業者を選ぶときの3つのポイントを解説します。
料金が安くコストパフォーマンスがいいか
当然ながら、安い料金でもいいサービスをしてくれる業者は誰にとっても良いものといえます。料金の安さについてはホームページを見ればわかるため、後は実際に「いいサービスをしてくれるかどうか」が焦点です。これを確かめる方法は、主に下のようになります。
- 基本料金でできるサービスを確かめる
- 口コミを調べて、実際にいいサービスをしてくれそうかを判断する
- 実際に問い合わせをしてみて、その印象で判断する
これらの方法で、料金だけでなくサービスの質まで、ある程度は判断できます。最終的には実際に現場でサービスを受けてみないとわかりませんが、事前にこうした方法で業者を選別する方が、当日も満足できる可能性が高いでしょう。
(なお、このような業者の見極め方も含め、遺品整理の費用を安くする方法は下の記事で詳しく解説しています。

優良事業所認定を受けているか
遺品整理の業界でも、他の業界と同じく「優良事業所」の認定があります。この業界で最大の団体の一つは「一般社団法人・遺品整理士認定協会」ですが、同協会が認定する優良企業であることが、選び方の1つのポイントです。
優良企業認定の詳細
優良企業認定についての詳しい説明は、同協会のホームページで下のように書かれています。
法規制を守り、遺品整理業務を真摯に行っている企業となっておりますので、ご依頼をなされるご遺族様におかれましては、安心してご依頼頂ける優良企業となっております。
ご相談の際には、ぜひご参考にしてください。
また、弊協会では、料金費用のお問い合せや、一覧企業へのご依頼取り次ぎ等も随時承っておりますので、ご不明な点がございましたら、弊協会までお問い合わせください。
優良企業一覧(一般社団法人・遺品整理士認定協会)
公式の文章なので少々長くなりますが、要は「全体的に信頼できる企業」と考えていただくといいでしょう。もちろん、弊社・みらいプロセスも認定を受けております(リンク先の「埼玉県」の欄に弊社の名前がございます)。
遺品整理士のスタッフが在籍しているか
上で書いたのは「事業所全体」の認定ですが、それに加えてスタッフ一人ひとりもレベルが高いことが望ましいでしょう。そのレベルを測る基準の1つが「遺品整理士」などの資格を持っているかです。
遺品整理に関する資格は他にも「遺品査定士」などさまざまなものがあります。しかし、もっともメジャーなものは「遺品整理士」であり、まずはこの有資格者がいるかを見るのがいいでしょう。
ゴミ屋敷・汚部屋状態なら、この分野に強いか
実家がごみ屋敷・汚部屋という状態になってしまっている場合、このような案件に強い業者を選びましょう。ごみ屋敷の清掃業者の選び方は、下の記事で詳しく解説しています。

また、親御さんがまだ生きてみえる場合、掃除をした後で再びごみ屋敷に戻らないように注意する必要があります。そのように「ごみ屋敷を脱出する方法」については、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】ゴミ屋敷(汚部屋)を脱出する手順と目安期間は?成功した人のきっかけ・体験談をプロが紹介!
実家の片付けで買取業者に売れる&売れないもの
実家の片付けで家具などを買い取りに出すとき「どのようなものが売れるのか、売れないのか」という点も気になるでしょう。ここでは、実家から出る不用品で売れるものと売れないものの例を紹介していきます。
売れるものの例
特に高値での買い取りが期待できる不要品は、下のようなものです。
以下、それぞれの不要品について解説していきます。
新しいもの
新しいものは、どんな分野でも売れやすいものです。これは実家の片付けをするときに限らず、自分の不用品を売るときなども同じです。
遺品整理はいつから始めてもいいのですが、このように「遺品を新しいうちに売ること」を考えると、この作業のみは早めに行う方がいいといえるでしょう(遺品整理のタイミングについては、下の記事で詳しく解説しています)。

なお、このように「早めに行動する」ことが、マイナスになるケースもあります。それは、親に借金や税金の滞納などがあり、相続放棄をすべきケースです。相続放棄については、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】相続放棄するなら遺品整理はNG!賃貸の連帯保証人だとどうなる?
かなり古いもの
新しいものに反して「古すぎるもの」は逆に価値が出ます。ゲーム機でいうなら、初代のプレイステーションよりも、ファミリーコンピューター(通称…ファミコン)の方が高く売れることが多いでしょう。
さらにそれを通り越して「戦後にやり取りされたハガキ」などは、古書店などで高く買い取りされます。
金・プラチナ製品
金とプラチナは、いつの時代も安定して価値のあるものです。特に金融不安のある時期などは通常より相場が高くなることが多く、そのようなタイミングで売ると利益が大きくなります。
なお、このような遺品を売って利益が出た場合は、税金がかかることがあります。遺品を売った利益の税金について知りたい方は、下の記事をご覧ください。
【参考】遺品を売ると税金がかかる?課税の条件・注意点・節税のポイントをプロが解説!
貴金属(指輪・アクセサリーなど)
金やプラチナ以外でも、指輪やアクセサリーなどの貴金属類は高く売れます。こうしたアクセサリーや骨董品などは「形見の品」であることも多いもの。その形見の品をどう分けるかという形見分けのルールについては、下の記事を参考にしていただけたらと思います。

骨董品・絵画
陶磁器や日本人形などの骨董品、油絵や日本画などの絵画といった美術品も、高値で売れることが多いものです。買ったときの値段と比較して高いかどうかは物によりますが、全体的に高額で売れやすいことは間違いありません。
こうした骨董品の中でも、特に五月人形の売却については下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】五月人形の処分方法とは?廃棄のタイミングや捨て方のポイントを解説
専門的なもの(マニアが欲しがるもの)
価値というのは曖昧なもので、ほとんどの人にとってまったく無価値なものが、特定の人にとっては非常に価値のあるものとなります。そのため、どんな分野でも「一部のマニア・愛好家が欲しがるもの」は、きわめて高い値段がつくことがあります。
売れないものの例
売れないものは「上に挙げた売れるもの以外の不用品」と考えてください。つまり「大部分は売れないもの」と考えていただく方がいいでしょう。
これは「遺品は売れない」ということではありません。そもそも「不用品自体、一部の品物以外は高く売れない」ものです。これは多くの人が経験上わかっていることかと思います。
ただ、それでも依頼する業者によって買取価格が大きく変わるのは事実です。また、それほどの高値でなくても、多くの品物を売ればトータルではそれなりの利益になります。「塵も積もれば~」ということです。
そのため「どうせ売れない」と諦めるのではなく「少しでも高く売れる業者に売る」と考えてください。
なお、弊社・みらいプロセスは遺品の買い取りにも積極的に対応しております。特に高額で買い取れる品物などを「遺品の買取」のページで紹介しておりますので、興味がある方はこちらもご覧ください。
介護のための実家の片付け・3つのポイント
介護を目的として実家を片付けるということも多いでしょう。ここでは、そのときに特に意識すべきポイントを解説していきます。
「転倒事故が起きやすい場所」を重点的に片付け・リフォームする
介護で一番気をつけたいことの一つは「家の中で転倒などの事故を起こさない」ということ。そのためには「事故が起きやすい場所」を知る必要があります。
家の中で転倒などの事故が起きやすい場所の上位5位は、下のようになっています。人数は、2016年に東京消防庁に報告された、それぞれの場所での事故者(65歳以上)の数です。
1位…居室・寝室 | 19,580人 |
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2位…玄関・勝手口 | 2,740人 |
3位…廊下・縁側 | 1,965人 |
4位…トイレ・洗面所 | 913人 |
5位…キッチン・ダイニング | 752人 |
【参考】「実家の片付け」子が気をつけたい5つの基本(東洋経済オンライン) ※円グラフの画像内の数字を、当サイトで表に書き起こしたもの
以下、上のランキングから読み取れることをまとめます。
居室・寝室が圧倒的に危ない
意外かもしれませんが、圧倒的に危ないのは「居室・寝室」です。2位の「玄関・勝手口」に対して、約10倍という大差をつけています。4位のトイレ・洗面所や、5位のキッチン・ダイニングと比較すると、20倍という圧倒的な大差です。
なぜ居室・寝室での事故が多いのか
これは下のような理由だと推定できます。
- 階段のように注意して移動していない
- 寝起きは頭の回転が鈍い
- 特に夜間に目が覚めてしまうと、暗がりの中で物が見えない
- 玄関・廊下・お風呂などと違い、障害となる物を放置しやすい
- バリアフリー住宅なら廊下の手すりなどがあるが、居室にはない(ことが多い)
こうして理由を並べていくと「確かに大部分の事故が居室で起きるのはもっともだ」と思う人も多いでしょう。
結論…特に居室・寝室を重点的に片付ける
ここまでのデータから、介護のための実家の片付けでは、特に居室・寝室を重点的に片付けるべきといえます。もちろん、お風呂や廊下などを軽視していいというわけではありません。
しかし、実際に居室での事故が他の場所の10倍である以上、同じ労力をかけても10倍の効果を得られるのが居室の片付けであるといえるのです。
そのため、お風呂や廊下などの片付けもしつつ、特に一般的なイメージ以上に、居室・寝室の片付けに力を入れるようにしてください。

親の感情に配慮した説得・不用品の処分をする
要介護になった親、特に認知症になった親に対しては、ややきつい態度で接してしまうお子さんも少なくありません。親御さんの感情に配慮せず、強引に物を捨ててしまうこともあるでしょう。
「親が老いた姿を見たくない」というのは誰でも共通する感情で、そのようなもどかしさからきつく当たってしまう気持ちはわかります。しかし、こうしたストレスを親御さんに与えると、さらに認知症などの症状が進んでしまうこともあるのです。
そのため、あくまで「頭がしっかりしている親御さん」と同様に、丁寧に説得しながら不用品の処分を進める必要があります。手間に感じられるかもしれませんが、親御さんの認知症が進んで「家の中で問題を起こす」などの事態を招くよりはマシだと考えてください。
なお、親御さんの説得をするとき「生前整理が当たり前の時代になっている」ことを伝えるのは有効です。現代では40代や50代の方が生前整理をすることも珍しくありません。そのような状況については下の記事を参考にしていただけたらと思います。

福祉整理のプロに依頼する・アドバイスをもらうのもアリ
介護の際の片付けでわからないことがあれば、福祉整理のプロにアドバイスをもらうのもいいでしょう。また、片付けの作業自体を福祉整理の業者に任せるのも1つの選択肢です。
福祉整理は生前整理に近いものですが、その中でも要介護の高齢者や病気の方を主に対象としたもので、「介護の要素が強い生前整理」といえます。この福祉整理については下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は参考になさってみてください。
【参考】福祉整理とは?業者に依頼すべきケース・メリット・注意点をプロが徹底解説!
部屋より大変?実家の庭の片付けでよくある&起きる問題
実家の荷物の処分というと、居室や台所などの室内を連想する人が多いもの。しかし、意外に大変なのが「庭」です。ここでは、実家の庭の片付けで多くの人が直面する問題、放置することで起きるトラブルなどを解説します。
物置・納屋・ガレージに大量の不要品がある
庭におかれている物置や、離れて建てられている納屋・ガレージなどに大量の不要品が残されていることがあります。こうした場所は生活エリアと違い、「親子ともども、不要品が多くても気にならない」ため、放置されやすいのです。
物置の不要品は「大物」が多い
物置のような場所では、かなり「大物」の不要品が見つかることがあります。たとえば人間が1人で扱うサイズの耕運機などです。
こうしたものは、動作品であれば売れるのですが、売れなければ粗大ごみにも出せない「やっかいなゴミ」となります。親御さんが亡くなってからこのような不要品に振り回されることがないよう、生前整理をご家族で一丸となって行っていただくのがいいでしょう。
生前整理(身辺整理)については、下の記事でも詳しく解説しているので、興味がある方は、こちらも参考になさってみてください。

草が生い茂り、不法投棄のターゲットになる
庭の草が生い茂ってしまうと、誰も管理していないことがわかってしまいます。このような場所は不法投棄の温床になりやすいものです。
個人の所有地に捨てられたものは、その土地の所有者が処分しなくてはいけません。警察などへの通報はできますが、物の処分自体は、自治体はしてくれず、土地の持ち主がしなければならないのです。
このため、不法投棄は「とにかく予防しなければならない」ものです。そのためにも、実家の庭の草刈りは小まめにしておく必要があります。もちろん「早めに売却して家自体を処分する」ことも考えるべきでしょう。
弊社・みらいプロセスでは「不動産整理」のサービスも提供しております。全国800以上の強力な士業ネットワークによって、訳あり物件などの売りにくい物件でも高値で売ることができますので、ぜひお気軽にご相談ください。
(また、空き家の後始末については下の記事を参考にしていただけたらと思います)
【参考】プロが教える!孤独死が起きた空き家の後始末のポイントを解説!
放置されている木材・枯れ木にシロアリが発生する
実家の庭を片付けるとき、真っ先に調べるべきことは「どこかにシロアリが巣食っていないか」です。庭に古い木材や枯れ木などが放置されている場合、そこにシロアリが生息している確率はかなりあります。また、長年土に刺さっている木の杭なども、土中部分に巣食っていることが多いものです。
シロアリは「自然界では当たり前にいる虫」
シロアリは人間にとっては特殊な害虫ですが、実は自然界では「ごく普通の虫」です。自然界では「倒れた木などを誰かが分解して土に還す」必要があります。その役割を担う中心的な昆虫がシロアリです。
つまり、シロアリは自然界にとっては「益虫」なのです。彼らは「人工物」と「自然物」の区別がつかないため、目の前に腐食した木材があれば、それを還元しようとします。決して悪気があって家を壊そうとしているわけではないんですね。
何はともあれ、そのような「重要な虫」なので、人間の庭にも「当たり前のようにいる」のです。シロアリ駆除の専門家は「庭に長年放置している木材などがあれば、大体そこにシロアリが巣食っている」といいます。
そのため、まずは庭の中でそのような物を探し出し、シロアリが飛散しないよう殺虫をした上で、その木材を処分しましょう。
植木が交通の妨げになる
庭の植木が伸びて道路に出てしまうと、交通の妨げになります。これが原因の交通事故が起きた場合は、ある程度の賠償責任を問われるリスクもあるものです。
角地は特に注意が必要
また、特に角地では条件によっては「隅切り」というルールがあります。これは「私有地であっても、交通の安全を確保するため、角の一定部分を空き地にしなければならない」というものです。枝が私有地の範囲内で収まっていても、隅切りのルールに引っかかるリスクもあります。
隅切りのルールは自治体によって異なりますが、たとえば東京都大田区では下のようなルールになっています。
画像引用元:大田区公式サイト(下の文章と同じ)
かど敷地で道路の幅がそれぞれ6メートル未満のときは、見通しと交通安全のため、下図のように長さ2メートルの底辺をもつ二等辺三角形のすみ切りを次の1から4により道路状に整備することが必要です。
かど敷地では、「すみ切り」が必要ですか(大田区)
このようなルールもあるため、枝が敷地内に収まっていても安全とは限りません。角地であってもなくても、庭木の管理には注意を払っておきましょう。
遺品整理は疲れる?実家の荷物整理がつらい5つの原因と対策
実家の荷物の処分も含め「遺品整理は疲れる」という体験談が多く見られます。このように「○○は疲れる」と思うとき、その原因を分析して個別に解決していくと、漠然とした疲れから解放されるものです。
そのような目的のため、ここでは実家の荷物整理で疲れる5つの原因と、それぞれの対策を解説していきます。なお、より詳しい内容は下の記事でまとめていますので、さらに詳しく知りたい方はこちらを参考になさってみてください。
【参考】遺品整理がつらい&疲れる5つの理由~業者に依頼するメリットとデメリットをプロが解説!~
物理的原因…物が多い、要不要の指示を仰げる故人がいない
疲れる一番の原因は「単純に物が多い」ということ。「家中に物があって、どこから手をつけたらいいかわからない」というような状況もあるでしょう。
そのようなケースでは「部屋ごと処分」するのもおすすめです。この点については下の記事を参考にしていただけたらと思います。

精神的原因…罪悪感がある、落ち込んでいる
精神的な原因としては、主に下の2つがあります。
- 遺品を捨てることに罪悪感がある
- 罪悪感はないが、精神的に落ち込んでいてできない
後者は一種のうつ状態で、遺品整理以外の家事などの仕事も、すべてできなくなるのが特徴です。このような精神的なショックとの向き合い方については、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】遺品を捨てられない4つの理由と対策~罪悪感を持たずに処分するには?~
供養・お祓いをすることで、罪悪感を持ちにくくなる
「罪悪感を持たないようにしましょう」と言葉でいわれても、精神的な切り替えは難しいものです。しかし、罪悪感を持たないための具体的な方法もあります。
その一つが「遺品を供養すること」です。遺品の供養は主にお焚き上げで行いますが、詳しくは下の記事を参考になさってみてください。
【参考】遺品の供養方法は「お焚き上げ」がメイン!場所・費用相場・時期をプロが解説!
また、個別の遺品を供養するだけでなく「部屋全体をお祓いすることで、罪悪感が薄れる」ということも人によってはあるでしょう。そのようなお祓いについては、下の記事で詳しく解説しています。

罪悪感を持たないための、精神科医による3つのアドバイス
画像引用元:香山リカ・オフィシャルウェブサイト
著名な精神科医である香山リカさんは、遺品を捨てる際の罪悪感を持たないために、下の3つのことを考えるべきと説かれています。
- 故人の本当の望み
- 「どんな遺品も、いつか誰かが処分する」という事実
- 「いつか使うかも」のいつかはないという現実
このアドバイスも含め、遺品を捨てるときに罪悪感を持たないための考え方は、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】遺品を捨てる時に、罪悪感を感じないで処分する方法は?3つの考え方をプロが解説!

金銭的原因…特殊清掃・原状回復・消臭工事は特に高い
通常の遺品整理ならそれほどお金はかかりません。しかし、孤独死などで特殊清掃が必要となった物件については、その費用が高額になることもあります。特殊清掃については、下の記事で詳しく解説しています。
賃貸住宅では原状回復工事が必要になることも
アパート・マンションでの孤独死で、発見が遅れた場合などは原状回復工事が必要になることがあります。この場合の費用や手続きの進め方などは、下の記事を参考になさってみて下さい。

また、賃貸住宅も含めて「一人暮らしの親御さんが亡くなったときの後片付け」については、下の記事で詳しく解説しています。
事務的原因…銀行口座や保険などの手続きが面倒
ここまで書いたすべての問題がなくても「事務手続きが面倒」というケースも多くあります。たとえば銀行口座の解約手続きなどですが、これは下の記事で詳しく解説しています。
【参考】故人の銀行口座の手続きは何をする?凍結・解約のやり方&必要書類をプロが解説!
また、故人が加入していた保険の解約や、生命保険の死亡保険金の受け取りなどについては、下の記事を参考にしていただけたらと思います。
【参考】故人の保険手続きは何をする?やること・手順・必要な提出書類をプロが解説!
対人的原因…家族・親族で揉める
人間関係で消耗することは、通常の仕事や友人関係などでもよくあること。それは遺品整理の場面でも同じです。
特に多いのは家族・親族と揉める「争族」状態になることですが、こうしたトラブルについては下の記事で詳しく解説しています。

また、こうしたトラブルは業者という第三者を間に立てていただくことで、回避しやすくなるものです。弊社が提供する相続のサービスについては、「相続手続きの代行」のページをご覧ください。
まとめ
実家の荷物の処分は、あらゆるケースでとても重要な仕事です。親御さんが生きてみえる場合は、転倒防止や親御さんの健康的な生活につながります。介護のために家を空ける場合は、不動産を有効活用し、その物件を必要としている人に届けることができるでしょう。
親御さんが亡くなられて空き家になってしまった場合は、家や庭を放置することによるさまざまな弊害を防ぐためにも、できるだけ早期のお片付けが必要となります。このようにあらゆる局面で、実家の荷物をすばやく処分することは、社会にとっても有益なことなのです。
弊社はその仕事のお手伝いを通して、ご依頼主様や地域社会のお役に立ちたいと願っております。そのため、リーズナブルな価格でも有資格者による質の高いサービスを提供させていただいております。
価格に関しては業界最安値保証を宣言しており、他社より1円でも高ければ値下げさせていただくことも可能です。こうしたお見積りも含めて、どのようなご相談でも歓迎ですので、まずはお気軽にお問い合わせくださいませ。
ご実家のお片付けを通して、ご依頼主様やご家族の皆様のお役に立てますことを、スタッフ一同心より願っております。
遺品整理のみらいプロセスの対応エリア
遺品整理みらいプロセス にお任せください
遺品整理みらいプロセスは、埼玉・東京・千葉・神奈川の遺品整理、生前整理なら即日にお伺い出来ます。お急ぎの方、現場にはいけない遠方の方など、是非ご相談下さい。