遺品を売ると税金がかかる?課税の条件・注意点・節税のポイントをプロが解説!

当然ながら、遺品のすべてを遺族が引き取ることはできません。いくつかの遺品は売るか、供養した後に処分することになります。

前者の「売る」という選択をしたとき、気になるのは「売って得たお金に税金はかかるのか」ということでしょう。

  • どんな遺品でも課税されるのか
  • 「いくらまで非課税」などのルールはあるのか
  • 納税するときの注意点はあるのか

このような点が気になる方が多いはずです。これらの疑問を解決するため、この記事では上記の3つの内容を中心に「遺品を売るときの税金」について解説していきます。

遺品を売る時、税金はかからない?非課税となるケース

テーブル

多くの遺品は、売っても課税されません。まずは「課税されない遺品」から見ていきましょう。

生活用動産を売る(家具・家電・衣服など)

遺品の大部分を占めるのは「生活に使う品物」でしょう。

  • テーブルや椅子などの家具
  • 洗濯機や冷蔵庫などの家電製品
  • 衣服・靴・バッグなど

このような品物が大量に出てくるはずです。このような品物は「生活用動産」と呼ばれ、売ってお金に変えても課税されません。

国税庁の説明

この点は、国税庁の公式サイトで下記のように説明されています。

(1)生活用動産の譲渡による所得
?家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服などの生活に通常必要な動産の譲渡による所得です。
?しかし、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は課税されます。
No.3105?譲渡所得の対象となる資産と課税方法(国税庁)

「通勤用の自動車」が入っているため、たとえば数百万円程度で売れた自動車でも課税されない可能性があります(高級外車など「通勤用とは考えがたい」と判断されるものについては、課税される恐れもあります)。

売却額30万円以下の貴金属・骨董品などを売る

遺品の中でも、特に形見の品の中には、非常に高価なものが含まれていることがあります。具体的には下のようなものです。

  • 貴金属・宝石・ジュエリー
  • アクセサリー・指輪
  • 骨董品・絵画
  • カメラ・楽器

このような品物については、売却額が30万円を超えなければ非課税となります。つまり、30万円ジャストで売れたものについては、非課税です。

また、「1個・1組あたりの金額」なので、30万円の品物が複数あっても課税されません。さすがに「10個売って300万円」などの利益を出したら課税される可能性がありますが、それも「複数の遺族で分散」していたら、課税されない可能性が高いでしょう。

(なお、形見の品はこのように税制面でも優遇されるため、しばしば遺産争いの対象になりがちです。そのような争いを防ぐ方法も含め、形見分けについては下の記事で詳しく解説しています)

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その他、国税庁・自治体などが認めるケース

その他にも、下のようなケースでは国税庁や自治体の承認つきという条件で、非課税となります。

  • 「強制換価手続」で、不動産などの資産を競売して得た利益
  • 国等に対して重要文化財等を譲渡(売却)した場合の利益
  • 国・地方公共団体に財産を寄付した場合(例:カメラを売ったお金を寄付)
  • 公益事業を行う法人への寄付で、国税庁長官の承認を受けた
  • 財産を相続税の物納に充てた
  • 債務処理計画に基づき資産を贈与した

いずれも相当に特殊なケースです。これらのケースでは自然と税理士や税務署、自治体などに相談することになるため、すべて覚える必要はありません。「特殊なケースでは、非課税になることがある」と理解していただくといいでしょう。

どんな遺品を売ると税金がかかる?課税対象となる品物

ソファ

「普通の遺品」は課税されませんが、課税される遺品もあります。ここではそのような遺品の品目を解説していきます。

生活用動産でも「高級品」

先ほど「生活用動産は非課税」と説明しました。しかし、これが「高級品」だったら別です。

たとえばソファは生活用動産ですが、これが1つ数十万円もするような品物であれば、これは贅沢品とみなされ、課税される恐れがあります。あるいは、全額課税されなくても「売却額から30万円を引いた金額」について課税されるということもあるでしょう。

30万円超の宝石・骨とうなどの娯楽品

娯楽品である宝石や骨とうなどの品物については、30万円までは非課税です(先に説明した通り)。しかし、1点あたり30万円を超えると課税されます。

金・プラチナなどの地金

貴金属と混同されがちですが、金・プラチナなどの地金については、必ず課税されます。30万円以下・30万円超は関係ないということです。

地金とは、わかりやすくいうと「金の延べ棒」のようなものです。ゴールドの指輪・ネックレスなどは地金ではないので、30万円以下なら非課税となります。

株式などの有価証券

株式などの有価証券も、「株券」として紙を受け継いだら、遺品と思えるかもしれません。しかし、これらは「遺産」になります。つまり「普通に課税」されます。

正確には「もらっただけでは課税されず、それを売却して現金にした」ときに課税されます。「もらっただけ」で課税されるのは相続税ですが、これは「3000万円+(600万円×相続人の人数)」までは非課税です。

つまり、よほどの資産家の家庭でなければ、株式を「もらっただけ」では、課税されることはないと考えてください。課税されるような家庭の場合、必ず故人が税理士などと話し合って対策を立てているはずです。

特別控除額とは?課税対象でも「総額50万円」までは免税

電卓

遺品の売却時の課税については「特別控除」というルールがあります。どのようなルールか、計算例も交えて説明していきます。

全遺品を売った合計金額から、50万円まで控除される

税金の計算では、常に「控除」があります。「この金額分は、非課税にする」というものです。

遺品の売却の場合も「特別控除額」というものがあり、この金額が50万円です。これは30万円のルールのように1点当たりではなく、すべての遺品の合計に対して、適用されます。

具体的な計算例

たとえば、下のような金額で遺品が売れたとします。

  • カメラ…50万円
  • 指輪…60万円

それぞれ1点あたり30万円までは非課税になります。そのため、課税対象となる金額は下の通りです。

  • カメラ…20万円
  • 指輪…30万円

合計で50万円です。特別控除がなければ、この50万円に対して課税されます。税率が20%であれば「10万円」の税金(譲渡所得税)を支払うわけです。

しかし、ここで「特別控除額・50万円」が適用すると、課税対象は「0円」となります。つまり、上のケースでは「税金はかからない」のです。

50万円を超えた分のみ、課税される

さらに遺品が追加されて、たとえば「課税対象額60万円」となると、10万円に課税されます。

60万円から50万円を引いた分が課税対象、ということです。10万円で税率20%とすると、2万円の税金を納めます。

遺品を売るときの税金に関する注意点は?

税金

遺品を売るときの注意点は多くあります。ここでは、その中でも特に「税金に関するもの」を見ていきましょう。

納税は適切に行う(わからなければ相談)

当然ながら、納税は適切に期限内に行わなくてはいけません。もしわからないことがあれば、一人で判断せず税務署に問い合わせるか、税理士などの専門家に相談しましょう。

相続放棄をするなら売却してはいけない

もし故人が借金などを抱えていて、相続放棄をするつもりであれば、遺品を売ってはいけません。売るどころか「遺品の整理すらしてはいけない」(触ってはいけない)ということがほとんどです。

このルールについては下の記事で詳しく解説しているので、こちらを参考にしていただけたらと思います。

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相続が確定するまで遺品は売却しない

課税対象になるかどうかはさておき、遺品も一応「動産という財産」です。そのため、原則としては不動産などと同様「遺産分割協議」をして、誰が何をもらうかを、正確に決定するべきとされます。

実は、このあたりはそれぞれの家庭の事情もあり「絶対に分割協議をしなければいけない」というルールはありません。家庭によっては「適当にあうんの呼吸で決まる」ということもあるでしょう。

その場合は問題ないのですが、そうでなければ(勝手に売るとトラブルになりそうであれば)、相続が確定するまでは、どんな遺品も売らないようにしましょう。そして、自分がその遺品を相続することが確定してから、売却するようにしてください。

税金の申告・対策も含めて、遺品整理業者にご相談を!

業者

遺品整理を業者に依頼するメリットは、あらゆる面で大きなもの。それは遺品を売るときの税金の申告・節税対策でも同じです。

業者に相談することで、遺品を売るときの税金についてどのようなメリットが生まれるのかを解説していきます。

税理士と連携する業者なら、確定申告まで丸投げ可能

遺品整理業者の中には、税理士と連携している会社も存在します。このような会社であれば、遺品を売るときの税金について相談できるだけでなく、確定申告などの作業も丸投げできます。

大切な方が亡くなった後は、ただでさえ葬儀やその他の手続きで慌ただしくなるもの。そのようなときに、譲渡所得税の確定申告というイレギュラーな用事をこなすのは、非常に負担が大きいものです。

そのような負担を軽減するためにも、税理士と強く連携している遺品整理業者を選ぶのは、有効な選択肢といえるでしょう。

申告だけでなく、節税対策も相談できる

税理士と連携する業者に相談するメリットは、確定申告だけに留まりません。そもそも「遺品をどう分配してから売るか」など、節税対策でも大きな力になってくれます。

特別控除・5年超の保有による軽減税率など、あらゆる専門的な知識を用いて、支払う税金を最小にできるわけです。このような節税は自分で勉強して行うには大変な労力がかかり、税務署から申告漏れを指摘されるリスクもあります。

そうした労力やリスクを考えても、遺品の売却時に節税をしたいのであれば、特に税理士事務所と連携する遺品整理業者に相談していただくのがいいでしょう。

生前整理まで相談すれば、さらに大幅な節税も可能

課税対象となるような遺品でも「生前贈与」をうまく活用すれば、大幅な節税ができます。生前贈与では、毎年一人当たり110万円までは非課税となっているためです。

たとえば100万円で売れるソファは、遺品として売れば確実に課税されます。しかし、生前贈与であればこれが全額非課税になるのです。

もちろん、所有者ご本人が「まだ生きているうち」は、それらの品物を使うことも多いでしょう。あくまで「使わなくなったもの」についてですが、このような生前贈与のテクニックもあるということです。

こうした節税ができることも含めて、生前整理には大きなメリットがあります。生前整理もやはり、税金などの高度な知識があるほど有利なもの。ご本人が生きておられるうちは「生前整理も対応している業者」に相談してみるのもいいでしょう。

(生前整理については、下の記事を参考にしていただけたらと思います)

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まとめ

オペレーターの女性

遺品を売るときの税金については、一般的な遺品整理・相続では、あまり関係がありません。しかし、それだけに周囲に参考となる実例が少なく、納税が必要になるケースでは戸惑うことが多いでしょう。

ご自身のケースが課税対象となるかどうかの判断も含め、まずはお気軽にご質問・ご相談いただけたらと思います。弊社ではこうした各種手続きのお手伝いだけでなく、遺品の買取り自体にも対応しております。

もちろん、本来のサービスである遺品整理からお任せいただけば、仕分け・買取り・税金申告という全ての流れをサポートさせていただくことが可能です。ワンストップでお任せいただくことで、それぞれのサービスの料金がさらに安くなることに加え、お客様のご負担も大幅に軽減されます。

こうした税金に関する内容も含め、遺品整理についてご質問・ご相談などがありましたら、何でもお気軽に電話・メールでお問い合わせくださいませ。皆さまの遺品整理のお力になれますことを、スタッフ一同心より願っております。

遺品整理のみらいプロセスの対応エリア

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