家財整理とは?作業内容と業者の選び方・費用相場
高齢化の進行や「おひとりさま」の増加によって、近年注目を集めている家財整理。言葉から何となくイメージはつかめるものの、具体的に何をやるのかわからないという人もいるでしょう。
- 家財整理とは何か(定義)
- 何をするのか(内容)
- 業者に頼むといくらかかるのか(費用)
- どんな業者に依頼すべきなのか(選び方)
これらの点が気になる人が特に多いはずです。この記事ではこれらの疑問に答えつつ、家財整理について総合的に説明します。家財整理について知識を得たい人、実際に業者への依頼を考えている人の、どちらにも参考にしていただけるでしょう。(最終更新日…2019年12月1日)
- 家財整理とは
- 生前整理・遺品整理・空家整理の総称
- 断捨離や不用品整理との違いは?
- 家財整理は何をする?4つの作業内容を解説!
- 不用品の処分
- リサイクル・売却(業者買取)
- 清掃(ハウスクリーニング)
- 財産整理(自動車・不動産・高級品など)
- 家財整理の業者の選び方・3つのポイント
- 生前整理・遺品整理の両方で豊富な実績がある
- 不動産会社と提携し、建物や土地を高く売れる
- 税理士・司法書士などの士業と連携している
- 家財整理の費用相場はいくら?金額の目安と料金が発生する内容
- 1Kで2万4000円、3LDKで14万9000円が目安
- 不動産整理などは別途料金がかかる
- 遺品整理で個別供養や特殊清掃をする場合
- まとめ
家財整理とは
まず「家財整理とは何か」という意味・定義から説明します。複数の作業が組み合わさった言葉であるため、定義を理解すれば「自分にとって必要な作業」を把握していただけるでしょう。
生前整理・遺品整理・空家整理の総称
家財整理は、下記の3つの作業の総称です。
辞書での定義は2019年6月末時点でまだありません。しかし、日本でもっとも大きい家財整理の団体が、上記の3つを家財整理の業務として掲げています。
断捨離や不用品整理との違いは?
生前整理と遺品整理については「死後が関係あるか」が違います。この2つは、どちらも死後が関係します。断捨離や不用品整理では、死後を意識することはありません。意識している場合は、本人も無意識のうちに家財整理、あるいは生前整理をしているといえます。
また、家財整理には「空家整理が含まれる」点も違います。断捨離や不用品整理で「空き家まで整理する」ということはありません。人によっては「断捨離」の中に不動産まで含むこともありますが、そこまでスケールの大きい人は少数派です。
(空き家の整理については下の記事で詳しく解説しています)
家財整理は何をする?4つの作業内容を解説!
「うちも家財整理をした方が良さそうだ」と感じたとき「具体的に何をすればいいのか」という点が気になるでしょう。ここでは、家財整理の4つの作業を説明します。
不用品の処分
まず特に重要な作業が不用品の処分です。これは細かいものから粗大ごみまであります。
細かいものだけなら「ただの大掃除」です。そのため、家財整理という言葉を使う以上、大抵はかなりの粗大ごみが出ます。
リサイクル・売却(業者買取)
不用品の中でも、リサイクルショップなどに売れるものは売ります。家財整理を業者に依頼した場合は、そのまま現場で見積もりをして買い取ってもらうことも可能です。
清掃(ハウスクリーニング)
不要品を売ったり捨てたりしたら、スッキリした空間を清掃します。これは普通の清掃でもいいのですが、業者に依頼して本格的なハウスクリーニングなどをすることが多いものです。
本格的なハウスクリーニングは、水回りなどの瑕疵(トラブル)を見つけることにもつながります。死後には不動産を整理することが多く、そのためには瑕疵を早めに見つけておく方が有利です。トラブルが進行してからのリフォームは高額になりますが、早い段階なら簡単な修理で済みます。
財産整理(自動車・不動産・高級品など)
多くの場合は、自動車や高級品などの動産や、建物・土地などの不動産も整理します。特に家財という言葉でイメージされるのは自動車・高級品でしょう。
自動車はどれだけ価値があるものでも、売るための手続きにそれなりの時間がかかります。そのため、家族や親類で引き取り手がいない、あるいは「売ってお金にしてくれる方がいい」という場合は、家財整理の段階で売ることが多いものです。
高級品も同様です。ダイヤの指輪などには価値がありますが「売って現金で残してくれる方がいい」という家族は少なくないでしょう。鑑定などに出すのもそれなりの手間がかかるためです。
このように預貯金以外の財産は、どれだけ価値があるものでも「生前に換金などをして整理した方がいい」ものです。もちろん、家族が「現物のまま欲しい」という場合は別ですが、そうでなければ換金などで整理するのも、家財整理の仕事の1つです。
家財整理の業者の選び方・3つのポイント
家財整理を業者に依頼するとき、どのような業者を選べばいいかが気になるところでしょう。ここでは、家財整理の業者を選ぶとき、特に注意するべき3つのポイントを解説します。
なお、先に結論をいうと「遺品整理の業者の選び方と大体同じ」となります。この選び方については、下の記事をご覧ください。
生前整理・遺品整理の両方で豊富な実績がある
家財整理には、生前整理と遺品整理が両方含まれます。そのため、この両方の分野で多くの実績を持っている日必要があります。
こう説明すると「空家整理は?」と思う人もいるでしょう。これは、物を整理する作業については、生前整理・遺品整理と同じ内容なのです。
違いは「最後に空家という不動産の売却がある」という点です。これについては、どんな業者を選ぶべきか後ほど説明します。ここでは、生前整理・遺品整理に絞った選び方の話を続けます。
生前整理と遺品整理はどう違うのか
どちらも共通するものは下のような作業です。
- 不用品の片付け
- 清掃(普通の)
逆に「片方だけに存在する作業」は下のようなものです。
生前整理だけ | 相続の準備(遺言状の作成、事前の不動産売却など)、余生を充実させる内容(当人の引っ越し・住み替えなど) |
---|---|
遺品整理だけ | 実際の相続の作業(遺産分割協議書の作成・名義変更など)、特殊清掃・リフォーム(孤独死などをした場合) |
親御さんなど、当人の住み替えについては下の記事で詳しく解説しています。
不動産会社と提携し、建物や土地を高く売れる
これが空家整理に関わるところです。家財整理では財産も整理しますが、金額が大きいのは圧倒的に不動産です。次に大きいのは自動車ですが、不動産に比べたら微々たるものでしょう。その他の貴金属なども同様です。
極端な話、財産の整理は不動産がすべてといってもいいのです。不動産を高値で売れれば、その他の品物を適当に売っても家財整理は成功といえます。自動車などは、どこで売っても「それほど変わらない」ためです。
不動産は、売る会社によって価値が大きく変わる
たとえば自動車なら、「この車種・年式・走行距離ならこの価格」というような相場がおおよそ決まっています。一方、不動産は立地・間取り・状態・隣人がどんな人かなどの諸条件で、価値が大きく変わるのです。
このような状態を「個別性が大きい」といいます。不動産の個別性と価格については、三井住友トラスト不動産も下記のように説明しています。
不動産においても同様にそれぞれ個別性(鑑定評価の実務では個別的要因といいます)があり、その個別的要因が異なると価格が異なることになります。
不動産の個別的要因は「土地」、「建物」、「建物及びその敷地」ごとに存在します。さらに「土地」は「宅地」、「農地」、「林地」があり、価格に影響する要因自体が異なります。
不動産の個別性(個別的要因)と価格について(三井住友トラスト不動産)
このため、ある人にとってはまったく価値のない物件が、ある人にとっては非常に価値がある、ということもあります。そのため、物件ごとに最適な買い手を探せるような不動産会社に、売却を依頼する(あるいは直接買い取ってもらう)ことが必要です。
みらいプロセスなら、どんな物件の売却でも安心
弊社みらいプロセスは、不動産会社とも強力なネットワークを持っています。「生前整理・遺品整理にともなう不動産の売却」を得意とする会社とのネットワークを持っているため、一般的な物件はすべて有利な条件で売却できます。
そして、後ほど詳しく説明するとおり「士業との連携も豊富」なため、訳あり物件にも強いのが特徴。たとえば共有不動産など「ただ不動産会社と連携しているだけでは売りにくい」物件についても、スムーズに売ることができます。
このように、家財整理に伴うあらゆる不動産の売却でお役に立てるため、こうした内容もお気軽にご相談ください。詳しくは、当サイト内の「不動産売却」のページで詳しく解説しています。
税理士・司法書士などの士業と連携している
財産の整理では、相続税や贈与税などの税金のルールを意識する必要があります。そのため、税理士との連携が強い業者に依頼するのが有利です。
また、不動産の名義変更など書類作成の作業も多くなります。書類作成のプロは司法書士であり、この点で司法書士と連携している業者は有利です。書類作成がスピーディーに進むだけでなく、料金も安くなることが多いでしょう。
その他、上の段落で書いた通り「共有持分などの複雑な不動産」になると、弁護士との連携が必要になります。このように、家財整理の中でも特に財産をスムーズに整理しようとすると、あらゆる士業との連携が必要です。そのような連携をしている業者に依頼すると、家財整理がさらに有利に進みます。
(弊社は全国のあらゆる士業との豊富なネットワークを持っており、この点でも皆様のお役に立てると自負しております)
なお、遺品整理と税金との関係については、下の記事で詳しく解説しています。
家財整理の費用相場はいくら?金額の目安と料金が発生する内容
家財整理を業者に依頼するとき、気になるのはやはり費用でしょう。ここでは「大体いくらかかるのか」「何に費用がかかるのか」などの内容を説明していきます。
1Kで2万4000円、3LDKで14万9000円が目安
不用品の片付けと清掃を行う場合、間取りごとに下のような金額が目安となります。
1K | 24,000円~ |
---|---|
1DK | 54,000円~ |
1LDK | 69,000円~ |
2DK | 99,000円~ |
2LDK | 119,000円~ |
3DK | 139,000円~ |
3LDK | 149,000円~ |
これは弊社の料金表で、全国的に見ても最安値レベルです。家具や家電製品などで買い取れる品物があるときには、その買取金額の分がさらに安くなります。
(弊社の料金についてさらに詳しく知りたい方は、「費用のご案内」のページをご覧ください)
不動産整理などは別途料金がかかる
当然ではありますが、不動産整理などの依頼を追加する場合には、別途料金が必要となります。この金額は業者によって大きく違うものです。そもそも不動産整理まで対応できない遺品整理業者も多く存在します。
そのため「対応してもらえるだけマシ」と思って、価格にこだわらずに決めてしまうこともあるでしょう。しかし、不動産の売却は数%の違いでも大きな金額差となります。
多少業者選びに手間がかかったとしても、数十万円~数百万円という売却益の差が生まれることを考えたら、業者選びは真剣に行うべきです。そして、業者に不動産整理を依頼する料金が安いかどうかより、最終的に高値で売れて、あなたが受け取る金額が大きくなるかどうかを、最優先で考えてください。
遺品整理で個別供養や特殊清掃をする場合
家財整理の中には遺品整理も含まれます。そのとき、個別供養や特殊清掃などをすることもあるでしょう。
遺品の供養については、合同供養なら無料でできる業者も存在します(弊社も無料です)。しかし、個別供養をしたいケースもあるでしょう。そのときは「自宅に僧侶を招く」という内容で、数万円などの金額がかかります。
(このような遺品供養の費用相場などは、下の記事を参考にしていただけたらと思います)
孤独死の場合、特殊清掃やお祓い、原状回復費用などが必要になることも
家財整理の中でも特に空家整理をする場合、前に住まれていた親御さんなどが孤独死されてしまったというケースもあるでしょう。その場合は、下のような費用が別途かかる場合もあります。
- お祓い
- 特殊清掃
- 消臭工事
- 原状回復(賃貸の場合)
お祓いについては下の記事で詳しく解説しています。
特殊清掃や消臭工事は、孤独死されてから発見まで時間が経ち、死臭が染み付いてしまった場合などに行います。
まとめ
家財整理という言葉の定義は非常に広いものですが、依頼する人にとっては生前整理・遺品整理・空家整理のどれかです。記事中で紹介した業者の選び方を参考にしていただき、ご自身が依頼したい内容に適した業者を選んでいただくのがいいでしょう。
注意すべきは「空家の売却があるケース」です。これも記事中で書いた通り不動産を高く売るネットワークがある業者とない業者の違いは、非常に大きなものとなります。売却益の金額にして、数百万円の差が出ることも珍しくありません。
生前整理や遺品整理を伴う空き家の売却には、独特のノウハウがあるものです。弊社はそうしたノウハウを持つ不動産会社と提携しているため、家財整理で空き家を高く売ることについても、皆様のお力になることができます。
空き家の売却や活用を伴う家財整理でも、それ以外の家財整理でも、お困りのことがあればぜひ弊社にご相談ください。どのようなご質問やご相談にも、家財整理に精通したスタッフが丁寧に対応させていただきます。
お見積りも完全無料なので、他社と比較するための参考として、まずはお気軽にご相談いただけたらと思います。家財整理を通して皆様の人生をより快適で豊かなものにするお手伝いができることを、スタッフ一同心よりお祈り致しております。
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