福祉整理とは?業者に依頼すべきケース・メリット・注意点
遺品整理や生前整理に次いで、近年広まり始めたサービスとして「福祉整理®」があります。この福祉整理の存在を知り、下のような疑問を持った方もいるでしょう。
(福祉整理®は、メモリーズ株式会社さんの登録商標です)
- どのようなサービスなのか
- 遺品整理・生前整理と何が違うのか
- 依頼するメリットや注意点は何か
当記事では、これらの疑問に答えつつ、福祉整理全般についてまとめていきます。「福祉整理について知りたい」という方や、このサービスが適した状況に置かれている方には、きっと参考にしていただけるでしょう。
- 福祉整理とは
- 主に高齢者・病気の方の自宅を整理・清掃すること
- 遺品整理・生前整理との違い
- 「ごみ屋敷・汚部屋」の片付けが多い
- 福祉整理の値段はどう決まる?料金・費用の相場を解説
- 「間取り・広さ」で決まることが多い
- 間取り別の料金の具体例
- 現場での見積り後に、最終的な料金が決まる
- 福祉整理はどんな時に依頼する?主なケース5選
- 老人ホーム・施設に入居するとき
- 長期間入院するとき
- 住人の方が認知症・セルフネグレクトのとき
- 自宅介護を始めるとき
- 定期的なハウスクリーニングをしたいとき
- 福祉整理を業者に依頼するメリットは?3つの利点を解説
- 転倒・自然発火などの危険がなくなる
- 衛生的で清潔になる
- 近所・隣家への迷惑がかからない
- 福祉整理を業者に依頼するときの注意点は?
- 見積もり・支払いは判断力のある人が行う
- 遺品整理・生前整理の実績が豊富な業者に依頼する
- まとめ
福祉整理とは
福祉整理という言葉は、初めて見聞きする人も多いでしょう。ここではまず、福祉整理の概要を説明します。
主に高齢者・病気の方の自宅を整理・清掃すること
福祉整理とは、主に高齢者や病気の方のご自宅・居室を整理・清掃する作業のことです。「福祉」といってもボランティアではなく、遺品整理などと同様に「事業」として手がけられることが多くなっています。
(ただし、中にはボランティアとしての清掃を福祉整理と呼ぶ例もあります)
遺品整理・生前整理との違い
遺品整理との違いは、その自宅に住まれている方が「生きている」ということ。そして、生前整理との違いは「亡くなる前の準備ではない」という点です。
生前整理は将来の逝去を覚悟された方が、それに備えて断捨離をする、遺言状を残すなどの作業です。これに対して、福祉整理はあくまで「ご本人がより良い環境で毎日生活するため」に行います。「死を意識しているかどうか」が大きく異なります。
「ごみ屋敷・汚部屋」の片付けが多い
福祉整理のイメージをよりリアルに伝えると「ごみ屋敷・汚部屋の片付け」となります。もちろん、すべての居宅がそのような状態とは限りません。中には「ちょっと汚いだけ」というケースもよくあります。
しかし、「わざわざ業者に頼むほど」である以上、身内の方では片付けられないような状態であることが多いもの。そのため、わかりやすくいうと「ゴミ屋敷や汚部屋の清掃」となるのです。
福祉整理の値段はどう決まる?料金・費用の相場を解説
福祉整理の依頼を検討するとき、特に気になるのはその費用かと思います。ここでは、福祉整理の費用相場を解説していきます。
「間取り・広さ」で決まることが多い
福祉整理の値段は、対象となる居宅の「間取り・広さ」で決まります。特にわかりやすいのは間取りで、多くの業者が「1LDK…7万円」などの目安金額を決めています。
間取り別の料金の具体例
以下は関東エリアで業界最安値の弊社の料金ですが、間取りごとに表の通りになっています。
1K | 24,000円~ |
---|---|
1DK | 54,000円~ |
1LDK | 69,000円~ |
2DK | 99,000円~ |
2LDK | 119,000円~ |
3DK | 139,000円~ |
3LDK | 149,000円~ |
あくまで目安ではありますが、埼玉県・東京都・神奈川県・千葉県で最も安いレベルの場合、上記のような金額になるとイメージしていただけたらと思います。
現場での見積り後に、最終的な料金が決まる
福祉整理のハードさは「どれだけ散らかっているか」で決まります。同じゴミ屋敷状態にしても、下の2パターンでは難易度がまったく異なるためです。
- ゴミが人の背丈まで積み上がっている
- 床が見えないほど散らかっているが、高さは足元程度
どちらも通常の生活と比較するとひどい状態ですが、後者については「割と片付けやすい」もの。逆に前者は、ごみを回収するトラックも大型のものが必要になるなど、手間だけでなく諸費用も多くかかります。
このため、最終的には「現場を見て決める」しかないわけです。この最終見積もりと電話口での簡易見積もりの乖離をなくすには「現場の写真を送って見積もりをとる」などの方法があります。
福祉整理はどんな時に依頼する?主なケース5選
福祉整理はどんなときに頼むべきなのか、主なケースを知っていると「依頼すべきかどうか」の判断もしやすくなるでしょう。ここでは、福祉整理が行われる主なケースを5つ紹介します。
老人ホーム・施設に入居するとき
特に多いのは、一人暮らしをされていた高齢者の方が、老人ホームなどの施設に入居されるとき。施設に持ち込める荷物は当然少なくなるため、その選別もかねて、自宅を整理します。
このパターンは、状況によっては「生前整理」となります。「もう長くない」とわかっていたり、遺言状の準備などを同時にする場合は、福祉整理というより生前整理となるでしょう。
しかし、普通は「老人ホームに入る」というだけでは「すぐに亡くなる」という段階ではありません。そのため、このケースは「福祉整理」と分類されることが多いものです。
(なお、老人ホームから退去するときの遺品整理については、下の記事で詳しく解説しています)
長期間入院するとき
これも老人ホーム・施設のパターンに次いで多いもの。入院で長期間家が空くと、火災や窃盗などのリスクが高まります。
部屋が散らかっていると、火災については自然発火のリスクがあるもの。窃盗については「被害に遭っても何を盗まれたかわかりにくい」などのデメリットがあります。また、そもそも窃盗犯は管理の行き届いていない家に、喜んで入るものです。
このような理由から、高齢者の方の一人暮らしの場合、長期入院の際に福祉整理をすることがしばしばあります。
住人の方が認知症・セルフネグレクトのとき
これは序盤で説明した「ゴミ屋敷・汚部屋」に通じるものですが、住まれている方が認知症であったり、セルフネグレクト状態であるというといも、福祉整理が必要とされます。これはお子さんなどの身内が依頼することもあれば、下記のように「他人」が依頼することもあります。
- 大家さんが入居者の部屋の片付けを依頼(賃貸規約にのっとり)
- 自治体が、苦情の相次いでいるゴミ屋敷の片付けを依頼
「大家さんによる依頼」については、他の入居者にも迷惑がおよぶほどの汚部屋状態であれば、ほとんどの賃貸規約では「強制的に清掃していい」というルールになっています(そもそも追い出すことも可能です)。
自治体については、本人が拒否している場合はなかなか片付けられません。これは下の記事でもわかります。
男性は、自宅前の私道に高さ2メートルほどごみを積み上げていた。男性宅は木造2階建ての長屋型アパートで、他の住民が出入りする際、支障が出ていた。近隣の住民から通報を受けた市が09年から指導を続け、15年10月には条例に基づき撤去命令を出したものの、男性は「(ごみは)資料だ」と主張して応じなかった。
京都の「ごみ屋敷」、行政代執行で強制撤去 6年にわたり市が指導するも解消されず(J-CASTニュース)
しかし、「本人に片付ける能力がないだけ」「行政による片付けには同意している」という場合は、片付けることが可能です。このような場合は、業者が自治体の依頼を受けて、福祉整理を行うこともあります。
(なお、セルフネグレクトについては下の記事で詳しく解説しています)
自宅介護を始めるとき
たとえば一人暮らしをしていた親御さんを自宅に呼び、同居してもらいながら介護する、というパターンです。この場合、親御さんが住んでいる家から必要なものだけを持ち出します。その仕分けのために、福祉整理を行うわけです。
逆に親御さんが今住んでいる家でそのまま介護をする場合も、下のような目的のために福祉整理をします。
- 介護ベッドなどの大型器具を入れる
- 手すりをつけるなどのバリアフリー工事をする(工事のための片付け)
- 転倒防止のための片付け
このようにさまざまな目的のため、自宅介護を始めるときにも、福祉整理が必要になることが多いわけです。
定期的なハウスクリーニングをしたいとき
ここまでのケースと違い、これは住まれている方が「ある程度健康な状態」です。
- ホームにも入らないし、要介護でもない
- 日常の片付けも最低限のことはできる
- しかし、体力がないため徐々に汚くなってしまう
このような状態では、要介護でなくても「定期的なハウスクリーニングを依頼したい」というケースが多いのです。特に高いところなどは、高齢者の方では物理的に清掃できないことがしばしばあります。
このようなパターンは「福祉整理」でなく、単純な「ハウスクリーニング」と呼ばれることもあります。定義や分類は人それぞれですが、このように「身近な福祉整理もある」ということです。
福祉整理を業者に依頼するメリットは?3つの利点を解説
福祉整理を業者に頼むかどうか迷っているとき「頼むとどのようなメリットがあるか」という点が気になるでしょう。ここでは、福祉整理を業者にまかせるメリットを3つ解説していきます。
転倒・自然発火などの危険がなくなる
高齢者の方が「汚部屋」で生活しているとき、特に怖いのは転倒です。高齢者の方の骨折は「そのまま寝たきり状態になってしまう」ことも多く、人生が大きく変わってしまう一大事といえます。
また、汚部屋を通り越して「ゴミ屋敷」の状態になると、充満した燃えるゴミや生ゴミから出るガスが原因で、自然発火による火災が起きることがあります。これは隣家・隣室にも被害をもたらすため、多額の損害賠償につながる恐れもあり、非常に危険です。
このように、高齢者の方が汚部屋・ゴミ屋敷で生活することには、重大なリスクがあります。そのリスクを軽減できるのが、福祉整理のメリットです。
衛生的で清潔になる
仮に転倒や火災などの事故が起きなくても、汚い部屋で生活することは、それ自体がリスクです。
- ダニだらけの布団で寝るため、皮膚炎が多発する
- カビの生えた部屋でカビを吸い込んでしまうため、呼吸器の病気になる
- 台所で繁殖した雑菌が、水道の飲み水に紛れ込む
このように、あらゆる病気につながるリスクがあります。このようなリスクを排除し、生活者の方の健康を守れることも、福祉整理のメリットです。
近所・隣家への迷惑がかからない
「汚い家・部屋」があることは、その近所や隣家にとっても迷惑となります。
- 悪臭が立ち込める
- ゴキブリ・ハエなどの害虫が発生する
- アパートの床が抜け落ちる
- 見た目が不気味(景観を損ねる)
どれだけおしゃれな家でも、隣家が「異様な雰囲気」だったら、それだけでイメージが悪くなってしまうでしょう。悪臭・害虫などの実害はいうまでもなく迷惑なものですが「景観を損ねる外観」というだけでも、一種の迷惑になるのです(これは規制の線引きが難しいものですが)。
このような周辺への被害を防げることも、福祉整理のメリットです。これは特に個人的でなく「社会的」なメリットといえるでしょう。
福祉整理を業者に依頼するときの注意点は?
業者に福祉整理を依頼するときにも、いくつか注意するべき点があります。ここでは、その中でも特に重要な2つのポイントを解説していきます。
見積もり・支払いは判断力のある人が行う
福祉整理は「高齢者の方の部屋を清掃することが多い」もの。そのため、見積もりや支払いの場面でも「業者と高齢者の方がやり取りする」ことが多くなります。
このとき、高齢者の方の判断力が衰えていると、「ぼったくり」の被害に遭うリスクが高まります。あるいは、頭がしっかりしていても体が弱っている場合、悪徳業者が恫喝的な態度をとったら、それに屈してしまう恐れがあります。
このため、よほど信頼できる業者でなければ、支払いなどに限らず作業中でも、できるだけお子さんなどの現役世代の方が立ち会うべきといえるでしょう。
遺品整理・生前整理の実績が豊富な業者に依頼する
福祉整理は、基本的に遺品整理・生前整理と同じ作業です。「住人の方の生活をより良くする」という目的も、根本的には「思いやり」に分類されます。
これは遺品整理の「故人を大切にする」という気持ち、生前整理の「人生の最後や、残される家族の方を大切にする」という気持ちと同じです。このように、まず精神面で「福祉整理は、遺品整理などとまったく同じ」なのです。
そして、物理的に行う作業もほとんど同じです。遺品整理との違いは「供養があるかないか」です。生前整理との違いは「遺言状などがあるかないか」です。
このように「ほとんど同じ」仕事である以上、福祉整理で信頼できる業者かどうかは「遺品整理・生前整理の実績でわかる」もの。こうした理由から、この2つの仕事での実績が豊富な業者を選ぶようにしましょう。
(このような業者の選び方については、下の記事を参考にしていただけたらと思います)
まとめ
福祉整理は、高齢者の方や病気の方の生活をより良くするもの。生前の生活環境が良好であれば、自ずと生前整理もしやすくなり、残される遺族の方なども負担が小さくなります。
ご本人の人生を充実させる上でも、いつか亡くなられるときに遺族の方の負担を小さくする上でも、メリットが大きいということです。このため必要と感じられるケースであれば、見積もりだけでも試しにとっていただくのがいいでしょう。
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