神棚の処分~5つの方法と、神社・業者での費用相場、粗大ごみのルール~

最近は神棚を飾る家庭も徐々に減ってきましたが、一定以上の年代の方の家庭では、まだまだ神棚を飾っていることが多いもの。特に親御さんの遺品整理などの際に、実家に飾られていた神棚を処分しなければいけない、というケースは多いでしょう。

神棚に限らず仏壇や位牌などの魂がこもっているものは、どのように処分すべきなのか、多くの方が悩むものです。この記事ではそうした悩みを解決するために、神棚の処分方法について説明していきます。(最終更新日…2019年12月4日18時 ※各所に参考リンク追加)

神棚の処分方法は5つ

神棚

神棚の処分方法は、大別すると下記のようになります。

  • 神社に持ち込む・郵送する
  • 神棚販売店に引き取ってもらう
  • 神棚・仏壇の処分業者に任せる
  • 遺品整理業者に任せる
  • 自分でゴミに捨てる

以下、それぞれの方法について詳しく解説していきます。

神社に持ち込む・郵送する

神社

神棚への思い入れが特に強い場合は、神社に持ち込むか郵送するのがいいでしょう。神社で行う供養は主に下のようなものです。

内容については、上記のそれぞれの文字をクリックすると、詳しく解説した別の段落にジャンプするため、そちらをご覧ください

神棚販売店に引き取ってもらう

神棚

仏壇と同じく、神棚にも専門の販売店があります。

【参考】楽天市場「神棚の里」(昭和36年創業)

仏壇でも普通の家具でも同じですが、販売店は「新しい商品を買ったら、古い商品を引き取ってくれる」ことが多いもの。これは神棚でも同じです。

そのため、もし「新しい神棚の購入を検討している」のであれば、古い神棚の処分は「販売店の下取りを利用する」という方法もあります。大抵は他の処分方法より費用も安くなるものです。

この方法のデメリット

この方法のデメリットは言うまでもなく「神棚を買わないといけない」ということ。当然ながら、普通の遺品整理では「ひたすら処分するのみ」なので、新たに神棚を買うことはないでしょう。

そのため「神棚の処分方法」としては候補に上がりますが、遺品整理の場合の処分方法としては、使えないといえます。

神棚・仏壇の処分業者に任せる

あまり多くはありませんが、神棚や仏壇・位牌などの「宗教用具」を専門店に処分する業者も存在します。これらの業者は「神棚なら神社、仏壇ならお寺」に供養を依頼するので、直接神社などに持ち込むのと、供養の内容は変わりません。

そして、業者の中間マージンが発生しない分、直接神社に持ち込む方が費用も安くなります。「内容が同じで費用が安い」なら、直接神社に持ち込むか郵送する方がいいでしょう。

しかし「業者の所在地がすぐ近くなので、神社に持ち込むより楽」ということもあるかと思います。その他にも「業者の方が依頼しやすい」というケースがあれば、依頼するのも良いかと思います。

遺品整理業者に任せる

業者と女性

神棚を処分する理由が遺品整理で、その遺品整理を業者にまかせるということもあるでしょう。この場合、その業者に神棚の処分も任せると、下のようなメリットがあります。

  • 大抵は無料で処分してもらえる
  • 新たに神社・販売店などに連絡をとる必要がない

「無料の処分というのは、粗末な方法ではないか?」と心配になる人もいるかもしれません。しかし、多くの業者が行うのは、正式な儀礼に則った「合同供養」です。

合同供養も個別供養も、内容は変わらない

合同供養と個別供養の違いは文字通り「他の人の供養品が一緒になるかどうか」です。逆にいえば、それ以外の違いはありません。

つまり「他の人と連続で祈祷やお焚き上げをされる」というだけで、祈祷やお焚き上げ自体は、ほとんど同じ内容をこなしてもらえるわけです。

まれに宗派や神社によっては、両者に差をつけることもあるかもしれません。しかし、基本的にそれはないといえます。神の前では人は平等」というのが、神道の原則だからです。

中にはそのように考えていない神官の方もいるかもしれません。しかし、そのような神官・神社はごくわずかです。

ほとんどの神社や神官さんは「合同供養だろうと個別供養だろうと、平等に供養する」という思いでやっています。そのため、「他の人が一緒かどうか」という点を除けば、両者の供養に違いはないのです。

このように「しっかりした供養」をやってもらえるので、無料でもクオリティについては安心して下さい。

自分でゴミに捨てる

ゴミ捨て場

神棚は、自治体のルールとしては「ゴミとして捨てる」こともできます。一切できない自治体もありますが、大抵は下記のごみのいずれかの分類になるものです。

  • 燃やせるごみ
  • 燃やせないごみ
  • 粗大ごみ
  • 持ち込みごみ(クリーンセンターに自分で)

「持ち込みですら不可」という自治体も一部存在しますが、基本的には上記のいずれかの方法で処分できると考えて下さい。

神棚の処分を神社でする場合の、3つの儀式

神社

神棚を神社で処分してもらう場合は、主に下の3つの儀式を行います。

  • 祈祷
  • 御札返納
  • お焚き上げ

ここでは、これらの儀式の内容について解説していきます。

なお、この3つの儀式については仏教での仏壇・位牌の処分ともよく似ています。仏壇の処分については下の記事で詳しく解説しているので、興味がある方は参考になさってみてください。

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祈祷…魂を抜く

祈祷は、多くの人が想像する通りの、神官が行う祈祷です。基本的に、祈祷の動作自体に特別なことはありません。

「神官が何を祈祷しているか」が重要になります。神棚の処分では「神棚に宿っている魂を抜く」ための祈祷をしてもらうわけです。

祈祷の流れ

神棚を神社に持ち込む場合、祈祷の流れは下記のようになります。

  • 社務所・祈祷受付所などに行く
  • 申込書などで「神棚処分の祈祷」の希望を伝える
  • 祈祷所・祈祷殿に案内される
  • 祈祷に立ち会って終わり(立ち会いなしでもいい)

基本的に、本人がすることは「持ち込み・申し込み・立ち会い」だけです。最後の立ち会いはしなくてもいいので、必ずすることは「持ち込み・申し込み」のみとなります。

御札返納…お札を神社に託す

神社境内

御札(お札)は、ほとんどの神棚の中に入っているものです。神道の考え方の中には「この御札に魂が宿っている」というものもあります。

  • 神棚…魂が宿っていない
  • 御札…魂が宿っている

上記のような考え方です。このため「御札さえ神社に返納すれば」、残りの神棚は神社でお焚き上げをしようが、自分で一人で燃やそうがかまわない、という考え方になります。

もちろん、現代の日本ではほとんどの地域で野焼きが禁止されています。そのため「自分で燃やす」というのはあくまで例えです。しかし「御札返納」の考え方は理解していただけるかと思います。

(ちなみに、神棚の御札は仏壇の位牌に相当します。位牌の供養については下の記事を参考になさってみてください)

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御札の返納はどこの神社にすればいいのか?

これはどこでもかまいません。一部の新興宗教系の神道など、特殊な宗派を除けばどこでも受け付けてもらえます。

古札納所・納札所を常時設置している神社も

多くの神社は、下のように「札の返納を受け付ける場所」を、常時設定しています。

  • 古札納所
  • 納札所
  • 返納所

他の名前で呼ばれることもありますが、おおむね上記のような名前です。「古いお守りはこちら」という看板は、初詣などで見たことがあるかもしれません。それと同じ感覚で「古い御札はこちら」と、受け付けていると考えてください。

参考

お焚き上げ…浄火で天に還す

お焚き上げ

お焚き上げは、仏壇や位牌など、仏教の供養でも一般的なものです。「供養」といったらお焚き上げを指す場合もあります。

神道ではお祓い、仏教では魂抜きと、どちらも「お焚き上げの前の儀式」があります。その神棚や仏壇などに宿っている魂ふを抜く儀式です。

お焚き上げの方がメジャーな理由

その「前段階」の儀式より、後の段階のお焚き上げの方が「メジャー」なのは、やはり「これで初めて供養が完了する」ためでしょう。お祓いや魂抜きをしただけでは、まだ神棚も仏壇もそこにあります。

これでは誰も「供養をした」という気分にはなれないでしょう。宗教上はもう「ただの木箱」なので、供養は終わっていると見ることもできます。実際にそう参拝者に語られる神官さん・お坊さんも見えます。

もちろん、これも一つの正しい考え方です。しかし「お焚き上げまでしてようやく完了」というイメージが、やはり一般の方々にとっては強いでしょう。そのため「供養=お焚き上げ」と思われることが多いわけです。

なお、お焚き上げについては下の記事で詳しく解説しているため、興味がある方はこちらを参考にしていただけたらと思います。

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神棚処分の費用相場(方法別)

電卓

神棚を処分するとき「費用がいくらくらいかかるのか」という点は誰でも気になるでしょう。ここでは処分の方法別に、費用の相場を解説していきます。

神社で祈祷…5000円

神社で祈祷して処分してもらう場合、5000円が相場となります。これは「ご祈祷料」などの名目で支払います。

5000円という相場は明確に決まっているわけではありませんが、下の八戸三嶋神社では5000円の祈祷料となっています。

※参考…八戸三嶋神社「神棚について」の「古い神棚の処分について」の段落

祈祷でやること

これはほとんどの神社が「魂抜き→お焚き上げ」という流れです。上の八戸三嶋神社の場合も、この2つの供養が含まれた料金となっています。神社に直接持ち込むだけでOKで、祈祷に参加する必要はありません。

神社に郵送…5000円+送料

宅配便

神社に直接持参するのでなく、郵送して処分してもらう場合も5000円が相場です。これは、下記の冨士浅間神社のホームページが参考になります。

※参考…神棚処分(冨士浅間神社)

郵送なので、宅配便などの送料が追加されます。どこから発送するかにもよりますが、概ね1000円~2000円ほどの送料がかかると考えて下さい。

神棚販売店に依頼…無料~5000円(+送料)

仏壇や仏具の販売店と同じく、神棚・神具専門の販売店も存在します。こうした販売店でも「購入してくれた方限定」という条件で、引き取りサービスを提供しています。

たとえば「伊勢 宮忠」ではお焚き上げ料(おこころざし)と、送料自己負担というルールになっています。お焚き上げ料がいくらかは明記されていません。

※参考…神棚引取りサービス(伊勢 宮忠)

おそらく神社と同程度に値段になる

金額は書かれていないものの、ここまで書いてきた通り「神社が5000円で引き受けている」ということは、宮忠でも5000円程度の金額になる可能性が高いといえます。

「事前に連絡が必要」というルールなので、金額を自分で決めて勝手に送るということは、当然ながらできません。電話口でも明確な金額は伝えられないかもしれませんが「大体5000円程度を添えてくださるお客様が多い」などの情報をいただけることはあるかと思います。

販売店は、条件によっては無料になることも

これはどの分野の販売店でも同じですが、買い物の条件によっては下取りが無料になることもあります。

  • 長い年数利用している
  • その時の買い物金額が高額だった
  • 社会的信用がある

上記のいずれかに該当すれば、通常は5000円程度かかるお焚き上げ料が無料になる、ということもあり得るでしょう。

神棚処分専門業者…2万円

業者

神棚や仏壇の「販売店」ではなく「処分を専門とする業者」も存在します。こうした業者に依頼する場合の費用は、おおむね2万円が相場です。

たとえば、ある業者さんでは、仏壇の処分費用をサイズ別に下記のように設定しています。

小サイズ 2万円
中サイズ 3万円
大サイズ 4万円
特大サイズ 5万円~6万円

上記は「合同供養の費用」も含んでいるため、他の追加の支払いがない「総額」となります。そして、これは「仏壇」のサイズです。

一般的な神棚は仏壇の「小サイズ」に当たるため、上記の表では「2万円」となります。

仏壇のサイズの分類

この分類は統一された基準がありません。しかし、多くの業者が「大体このくらいのサイズで分類する」という基準はあります。

上の表の業者さんの場合、それぞれのサイズをどう分類しているか、一覧にすると下記のようになります。

  • 小……高さ 60cm、幅60cm
  • 中……高さ100cm、幅60cm
  • 大……高さ150cm、幅90cm
  • 特大…高さ190cm、幅120cm

あくまで1社の業者さんの例ですが、概ねこのような分類になると考えて下さい。同じようにサイズ別で仏壇の処分費用を決めている業者さんでは、「神棚=小サイズの料金」になるということです。

遺品整理業者に依頼…0円

業者と女性

遺品整理を業者に依頼して、ついでに神棚の処分もまかせるという場合は、大抵無料になります。遺品整理では多くの不用品が出ますが、それらと一緒に回収してくれるということです。

無料で合同供養をしてもらえる

多くの遺品整理の代行業者が、神棚や仏壇・位牌などに対して「無料の合同供養」のサービスをつけています。もちろん、他の遺品でも「これは供養してもらいたい」というものがあれば、大抵無料で可能です。

なぜ無料なのか?

これはサービスです。「まとめ買い割引」のようなものだと思って下さい。金額が小さい遺品整理だった場合は「業者の方が損をする」可能性もあるでしょう。

しかし、サービスをしたことによって次回も使ってもらえる、他のお客様を紹介してもらえるということがあれば、業者としても大きな利益になるわけです。そもそも、どんな業者でも知名度をあげるためなら多額の広告費を投じて宣伝します。

そうした「損」をしてでも知名度や評判を良くしたいわけですから、遺品整理のサービスとして無料で合同供養をすることも、まったく不思議ではないのです。

(なお、神棚だけでなく遺品整理全体の費用については、下の記事を参考にしていただけたらと思います)

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神棚をゴミに出す場合の分別(自治体ごとの例)

ゴミを出す女性

神棚はゴミとして処分することもできますが、その場合の分別のやり方が気になる方も多いでしょう。ここでは神棚をゴミに出す場合の分別のルールを、実際の自治体の例をもとに説明していきます。

全て燃えるゴミ…松戸市

千葉県松戸市では、神棚は基本的に「すべて燃やせるごみ」です。

※参考…家庭ごみの分別早見表「か行(「か」・「き」)」|松戸市

もちろん「燃やせるごみの袋に入らない」などのケースでは、粗大ごみと見なされるでしょう。しかし、これについては通常の燃えるゴミでも同じです。たとえば袋に入らない大きな木の枝などは、自分で細かく切断するか、粗大ごみに出す必要があります。

つまり「袋に入らなければ粗大ごみになる」というのは、神棚だけでなくどんな可燃ごみでも同じです。その点では、松戸市において神棚は「ごく普通の可燃ごみ」という扱いを受けているといえます。

例外…木製でない神棚は不燃ごみ

言うまでもないことですが、上記の説明はあくまで「木製」という前提です。神棚はほとんどが木製なので問題ないでしょうが、稀に「プラスチック製」などもあるかもしれません。

そのような素材の神棚については、松戸市のような自治体でも「不燃ごみ」など、別の分類になると理解してください。

燃えないごみ…伊勢崎市

群馬県の伊勢崎市では、神棚を「燃えないごみ」としています。「指定ごみ袋に入らなければ粗大ごみ」という条件ですが、入る限りは不燃ごみとして捨てていいということです。

神棚の素材はほとんど木材なので、プラスチックなどと同じく「燃えないごみ」になることに、違和感を覚える人もいるかもしれません。しかし「小さい粗大ごみ」という意味だと考えると、理解しやすいかと思います。

※参考…伊勢崎市・ごみ分別キーワード検索結果「神棚」

粗大ごみ…逗子市

粗大ごみ収集

神奈川県の逗子市では、サイズに関係なく粗大ごみというルールです。

  • 通常…粗大ごみ
  • 最大辺が1m以上…大型粗大ごみ

上記のような分類になっています。「サイズに関係なく粗大ごみ」という自治体は意外と珍しいもので、大抵は一定のサイズまで燃えるごみか燃えないゴミ、あるいは「サイズに関係なく収集不可」のいずれかです。

※参考…逗子市「ごみと資源物の分別一覧表(か)」

50cm以下なら燃えるゴミ…横須賀市

松戸市よりもう少し厳しくなり「サイズ制限」が付いたパターンです。神奈川県の横須賀市では「50cm以下」という条件を付けています(もちろん木製です)。

※参考…「神棚」の家庭ごみの分別は?(横須賀市)

50cmという区切りはわかりやすいので、他の自治体でも採用しているところが多くあります。このように、多少のサイズ制限を設けた上で「燃えるゴミ」としている自治体が多いと理解してください。

神棚が「燃えるゴミ」でいいのか?

松戸市の説明も含め、神棚を「燃えるごみ」と連呼していることに違和感を覚える方もいるかもしれません。もちろん「魂抜きしていない神棚」では、それは極めて失敬です。

しかし、魂抜きさえしていれば、神道から見ても神棚は「ただの箱」になります。そして、構造的には完全な「燃えるごみ」です。このため、魂抜きが終わってさえいれば、宗教的にも物理的にも「燃えるごみ」で問題ないのです。

クリーンセンターへの持ち込みなら可…越前町

クリーンセンター

燃えるごみでも粗大ごみでも収集しないものの「クリーンセンターに直接持ち込むなら処分できる」という自治体も存在します。たとえば福井県の越前町です。

同町は神棚・仏壇・仏具などの宗教用品について「木と金具を解体してある」という条件で、搬入を受け付けています。他のゴミと同様サイズの制限もありますが、通常の神棚であれば問題なく当てはまるサイズです(最長180cm以内など)。

処分手数料も「10kgあたり58円」と、一般の神棚なら「ほぼ無料」といえる金額です。

【参考】鯖江クリーンセンターへ直接搬入する粗大ごみの出し方(福井県越前町)

処分場持ち込みでも不可…八尾市

非常に厳しいルールで「粗大ごみとして回収しないだけでなく、自らクリーンセンターに持ち込んでもダメ」という自治体も存在します。一例は大阪府の八尾市です。

八尾市では、下記のようなゴミを「持ち込みできないごみの一例」としています(クリーンセンターへの持ち込みが不可なので、粗大ごみ出すことも当然不可です)。

  • 神棚・仏壇
  • 家電リサイクル法対象製品
  • PCリサイクルマーク付パソコン
  • 産業廃棄物
  • 建築廃材及びこれに類するもの

他にも「オートバイ・タイヤ・コンクリート製品」など多くの品目が書かれていますが、それらと神棚が同列というのは、少々意外かもしれません。「仏壇なら大きいし構造も複雑だからわかるが、神棚まで同列にするのは厳しい」と感じる人もいるでしょう。

実際には「分解して燃えるゴミに出してしまえば何も問題ない」ですし、見た目にもわからないでしょう。あくまで「神棚という形のまま」で出すのは不可ということです。

参考

持ち込みでもダメならどこで処分するのか

これは「業者」に依頼します。「個人では受け付けないが、指定の廃棄物処理業者からの持ち込みなら受け付ける」という自治体は多いものです(それすら受け付けない自治体はないはずです)。

たとえば神奈川県の大磯町は、神棚の処分について「メーカーまたは購入店に引き取ってもらうか、専門の業者に処理を依頼してください」と記載しています。自治体が引き取ってくれない場合は、こうした業者に依頼すればいいということです。

※参考…大磯町「ごみの分け方出し方」の「町で処分ができないもの」の段落

神棚は、どんど焼きでも処分できる

どんど焼き

これは「神社に持ち込む」方法の一種ですが、神棚はどんど焼き(左義長)で処分することもできます。ここではこの方法について解説していきます。

小正月(1月15日)に出せる

1月15日のことを小正月(こしょうがつ)といいます。この日には全国の神社で「どんど焼き」が行われますが、そこで神棚を燃やすことができます。

あまりに大きいサイズではできませんが、一般的な自宅に飾られているサイズの神棚であれば、問題なく受け付けてもらえます。

なお、どんど焼きは地方や神社によっては「左義長(さぎちょう)」と呼ぶこともあります。意味や内容はどちらも同じです。

【参考】左義長(Wikipedia)

神社の定期お焚き上げにも出せる

どんど焼き以外でも、多くの神社は定期的にお焚き上げをしています。月1回というところもあれば、2カ月に1回、4カ月に1回などという神社もあり、ペースはバラバラです。

しかし、定期お焚き上げ自体は多くの神社が手がけていますし、エリアを広げて探せば「毎月どこかでやっている」ものです。そこに神棚を持ち込んで処分してもらうというのもいいでしょう。

待つ期間・運ぶ手間がデメリット

どんど焼き

このようにどんど焼きや定期お焚き上げで処分してもらう方法は、下の2点がデメリットとなります。

  • その日まで待たなくてはいけない
  • 自分で運ばなければいけない

神棚を自転車で運ぶのは難しいので、運ぶとしたら自動車か徒歩になるでしょう。神社が遠い場所にあり、自動車がない方だとこの「運ぶ手間」がデメリットになります。

また、どんど焼きやお焚き上げの開催の日まで待たなければいけない、というのもネックです。販売店や回収業者に依頼する場合は、最短で即日引き取ってもらえます。しかし、どんど焼きやお焚き上げでは、それなりの長期間「処分できないまま」になります。

これらの期日が近い場合は問題ないでしょうが、遠い場合は「業者などに任せて処分してもらう方が良い」ともいえるでしょう。

まとめ

神棚

神棚は仏壇に比べてサイズが小さいため、仏壇よりは処分がしやすいといえます。しかし、宗教的なものであるため、あらゆる遺品の中で特に処分しにくい品物であることは、間違いありません。

このように処分がしにくい神棚ですが、遺品整理業者に依頼していただければ、非常に簡単に解決します。他の遺品と同時に回収させていただくため「神棚の処分のために、わざわざ販売店や神社などに連絡する」という必要がありません。

心をこめた合同供養のため安心

供養する神官たち

もちろん、同時に回収しても神棚と他の遺品はしっかり区別し、正当な儀礼に則って丁寧に供養させていただきます。神社などに処分を依頼する場合も、それが個別供養でなければ、遺品整理業者が無料で提供する合同供養と、内容は変わりません。

つまり、神社などに依頼する場合の供養と、同じレベルの供養を無料でサービスできるということです。「遺品整理を頼んでいただくこと」が条件になりますが、「もともと頼むつもりだった」というお客様にとっては、最もコスパがよく手間もかからない処分方法になるでしょう。

神棚の処分でお困りであれば、お気軽にご相談ください

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