
ゴミ屋敷の清掃(掃除)業者の選び方と費用相場
ゴミ屋敷の清掃は自力では難しいもの。「専門の業者に清掃を依頼しよう」と考えている人もいるでしょう。そのとき、多くの人が気になるのは下のような点ではないかと思います。
- どのように業者を選べばいいのか
- 費用の相場はどのくらいなのか
- 選ぶときの注意点はあるか
また、疑問点とは別に「ゴミ屋敷を見られるのが恥ずかしい…」という気持ちもあるかもしれません。ここではこのような悩みや疑問が解決するよう、ゴミ屋敷の清掃・掃除を業者に依頼するときに役立つ知識をまとめていきます。
ゴミ屋敷の問題を解決したいと考えている方には、きっと参考にしていただけるでしょう。
ゴミ屋敷の片付け業者の選び方・4つのポイント
何かを業者に依頼するときは、その分野の業者の選び方を知っておくことが不可欠です。ここでは、ゴミ屋敷の片付け業者の選び方を解説します。
料金(安さの理由も調べる)
料金が安いことは、どんなサービスでもやはり重要な要素です。ただし、当然ながら「安かろう、悪かろう」のサービスでは意味がありません。
業者のホームページをチェックし「なぜその低価格でサービスできるのか」という理由も調べる必要があります。ビジネスである以上「理由もなく安い」ということはあり得ません。「理由があって安い」業者のみを選ぶようにしましょう。
サービス内容(基本料金でどんなサービスがあるか)
たとえ料金が安くても、その料金の中に含まれるサービスが少ないようでは意味がありません。そのため、金額だけでなく「基本料金でどこまでサービスしてくれるか」も確認する必要があります。
たとえばゴミ屋敷の清掃では「片付けは基本料金に含まれる」「消臭は含まれない」ということも多いものです。このような詳細を確認した上で、コスパを判断するようにしましょう。
スタッフの質(遺品整理士などの有資格者がいるか)
ゴミ屋敷の清掃は「誰がやっても同じ」ではありません。通常の清掃ではほとんど要求されない、下のようなスキルが必要となるためです。
- ゴキブリ・ハエなどの殺虫技術
- 生ゴミなどの異臭に対する消臭技術
- 足の踏み場のない状況で、大量のゴミを片付けるスキル
- 近所に臭いが漏れないよう、窓を閉めたまま作業する忍耐力
- 腐敗したゴミを適切に処分する事後処理能力
上記はあくまで一例ですが「普通の清掃より圧倒的に難しい」ことを実感していただけるでしょう。このような高度な作業をする以上、「ただのアルバイト」では難しいのです。
そして、その難しい仕事をこなせるスタッフであるかを判断する基準の一つが、関連資格を持っているかどうかです。たとえば遺品整理士などの資格ですが、こうした有資格者が在籍している業者は信頼性が高いといえるでしょう。
法人の質(優良事業所認定・古物商許可の有無など)
スタッフだけでなく、その法人自体の質も重要です。具体的には、下のような条件を満たしていれば信用に値するといえます。
- 優良事業所認定を受けている
- 古物商許可証などの免許を持っている
- 関連団体から感謝状などを受けている
もちろん、上記は免許の番号などで、客観的に証明できる内容でなければなりません。これらの認定等の有無を証明できる法人は信頼できるといえます。
法人でなく個人事業主の場合は信頼性が低い
法人でなく個人事業主としてゴミ屋敷の掃除を引き受けている業者も存在します。こうした形態も悪くはないのですが、基本的には法人を信頼すべきです。
法人が個人事業より信頼できる理由は、一覧にすると下記のようになります。
- 評判のいい業者なら依頼が多いため、節税の観点から法人化が必要になる
- 法人化にはそれなりの財力や実務能力が必要であり、そうした能力のある業者だとわかる
- 法人化には手間と労力が必要であり、覚悟を持ってゴミ屋敷の清掃に取り組んでいるとわかる
- 法人は、本店所在地はもちろん代表者の住所まで公開情報となるため、いい加減なサービスをできない
- 銀行などによる「反社チェック」が厳しくなるため、反社会勢力でない可能性が高くなる
このように、あらゆる面で「法人の方が断然信用できる」のです。実際、皆さんがゴミ屋敷の
ゴミ屋敷の清掃業者の料金・費用の相場は?
費用項目(何にお金がかかるのか)
ゴミ屋敷の清掃業者に払う費用を比較するときは、「そもそも何に費用がかかるのか」も知っておく必要があります。ゴミ屋敷の清掃費用には、下のようなものが含まれています。
- 車両費
- 人件費
- 処分費
以下、それぞれの費用について詳しく解説していきます。
車両費
ゴミを運搬するためのトラックの費用です。ガソリン代や有料道路の使用料金なども含まれます。車両のサイズ別の目安を書くと、おおむね下記の通りです。
軽トラック | 3000円~5000円 |
---|---|
1トントラック | 5000円~1万円 |
2トントラック | 1万円~1万5000円 |
あくまで大雑把な目安ですが「車両だけで大体このくらい」と思ってください。なお、この料金はそれぞれの車両を自分でレンタルするよりも安い価格です。

人件費
作業スタッフの人件費は、1人あたり1万円~1万5000円が目安となります。これについて「半日程度の作業でこれは高い」と思う人もいるかもしれません。
しかし、ゴミ屋敷の清掃はゴミを持ち帰った後の分別や処分にも時間がかかるものです。どのくらいかかるかはゴミの内容にもよりますが、半日で回収したものは、整理・処分にも半日かかることが多いといえます。
事業用のゴミはクリーンセンターに搬入しなければならない
ゴミ屋敷の清掃も含め、事業で出たゴミは「普通のゴミとして捨てる」ことができません。必ず直接、地域のクリーンセンターに持ち込む必要があります。
その運搬の時間を入れると「半日の回収作業なら、トータルで1日分に相当する」というのは、理解していただけるでしょう。そして、日本人の平均年収から考えたら、1人あたり1万円~1万5000円という人件費は妥当なものなのです。
(もっと安くしてほしいというお気持ちも理解できますが、それではサービスの質が下がっていくばかりです。最終的には安さと質のバランスで、今の相場に落ち着いていると考えてください)
処分費
これは回収したゴミを処分するのにかかる費用です。この金額はゴミの量や内容によって変わります。作業時間単位で計算することが多く、基本的には1時間あたり1万2000円~2万円程度と考えてください。
特殊清掃ならさらに高くなる
上記は「普通のゴミ屋敷」の場合です。故人の孤独死・突然死、あるいは自死などが起きた現場での特殊清掃は、さらに金額が高くなります。故人の体液が染み付いた布団などは、通常の方法では処分出来ないためです。
間取り別・基本料金の目安金額
料金の相場は、業者によって千差万別です。弊社・みらいプロセスの場合は、通常の遺品整理の料金が、間取りごとに下の表のようになっています。
(これはあくまで「通常の遺品整理」のため、ゴミ屋敷の状態によって料金が加算されるとお考えください)
1K | 24,000円~ |
---|---|
1DK | 54,000円~ |
1LDK | 69,000円~ |
2DK | 99,000円~ |
2LDK | 119,000円~ |
3DK | 139,000円~ |
3LDK | 149,000円~ |
どのくらいの加算になるかは、実際にお見積りをしてみて初めてわかります。これはどの業者にご依頼いただく場合でも同じです。
ゴミ屋敷といっても、「床が埋まっている」というレベルと「天井近くまで積もっている」というレベルでは、文字通り天と地(床)ほどの差があるためです。
ハウスクリーニング(オプション)の料金目安
ゴミ屋敷の掃除を遺品整理の業者に依頼する場合、基本料金に加えて「ハウスクリーニングの料金」が必要になることもあります。その料金の目安をまとめると下の表の通りです。
1DK・1LDK | 24,000円~ |
---|---|
2LDK・3DK | 39,000円~ |
3LDK・4LDK | 59,000円~ |
上記はあくまで目安であり、弊社・みらいプロセスの料金設定です。弊社は関東エリアでは最安値保証を宣言しており、一般的にはもう少し高くなるとお考えください。
ハウスクリーニングに含まれるサービス内容
上記の金額で「どんなサービスをしてもらえるのか」も気になるでしょう。これは業者によって異なりますが、特殊な薬品や道具を用いて、状況に応じた徹底清掃を行います。
噴射器などを使い、通常の道具では届かない部分に対しても清掃を行うため、清掃としては最上級の内容になると思ってください。ハウスクリーニングでも取れない汚れや臭いについては、リフォームや消臭工事などが必要になります。
ゴミ屋敷の清掃を業者に頼むときの注意点・3つ
「激安・格安」の理由がない業者は避ける
これは「選び方」でも説明した内容ですが、特に重要なポイントなので再度説明します。ゴミ屋敷の清掃業者でも「激安・格安」「地域最安値」などをうたう業者は多く存在するものです。
低価格でサービスをするのはいいことですが、その安さに理由がなければいけません。事業である以上「理由なしに安くする」ことはできないのです。
このため、理由がなく安い業者は避けるようにしましょう。
どのような理由であればいいのか?
これはケースバイケースですが、一般的には下のような理由があれば安心といえます。
- さまざまな経費を節減している
- 最寄りの営業所から出張するため、交通費・作業時間を削減できる
- 少数精鋭のスタッフで活動しているため、人件費が少ない
- CMなどの広告宣伝費を使っていない
- 事務所にお金をかけていない
あくまで一例ではありますが、上記のような「安さの理由」が明記されており、それが納得のいくものであれば、その業者は信頼できるでしょう。
業者の口コミ・評判を事前に調べる
当たり前のことですが、Webに疎い高齢者の方などは、これを避けてしまいがちです。また、毎日の仕事が忙しくてゴミ屋敷状態になってしまっている方なども、クチコミを精査しないで依頼してしまう傾向が見られます。
「少し悪い口コミがある」だけなら良い
口コミや評判を調べるといっても、悪い内容が少しでもあったらダメということではありません。誰もが知っている大企業やメガバンクでも、悪い評判や黒い噂の1つや2つはあるものです(たとえば、とある大銀行は一時期、反社会勢力とつながりがあったことで知られています)。
完全無欠な業者というのは、どんな分野でも存在しません。どんな優秀なスタッフでも失敗するときはありますし、そのときに不満を持たれたお客様によって、悪い口コミが書かれているということもあります。
人間は「いい口コミ」はあまり書かない
これは日常生活を振り返っても実感できるかと思いますが、人間はあまり「いい口コミ」を書きません。満足したときは、わざわざ労力をかけて口コミを書くということを考えないためです。
SNSをやっている人なら「自分の生活を自慢するため」「アクセスを集めるため」などの目的で、いい口コミを投稿することもあるでしょう。しかし、ゴミ屋敷の片付けは、そのように共有されることが少ないテーマです。
自虐ネタでアクセスを集めようとする「ネット芸人」のような方を除けば、わざわざゴミ屋敷の片付けを依頼したことを、SNSで共有するようなことはないでしょう。つまり、ゴミ屋敷の清掃業者について「いい口コミ」は、あまり表に出てこないのです。
そして、怒ったときだけは、人はそれを拡散しようとするものです。怒りは満足よりも「行動につながるアドレナリンが出る感情」だからです(満足するとこれが出ません)。
このような理由から、業者の口コミは「実情よりも悪いものが多くなる」と考えてください。そのため、少し悪い口コミがあるだけなら問題はなく「全体的に悪い口コミが多い」というときのみ、警戒するようにしましょう。
複数社の見積もりをとって比較する
どんなサービスを業者に依頼するときも、複数社を比較するのが鉄則です。これは、どんなビジネスも「競争によってより良いものになってきた」ことを考えれば、当然といえるでしょう。
複数社からの見積もりをとるのは、お客様の側にも労力が必要となります。そのため「適当に1社で決めたい」という気持ちも自然といえるでしょう。
それでも、ゴミ屋敷の掃除は高ければ10万円~20万円以上することもある「大きな買い物」です。そのような支出を相見積もりなしで適当に決めることは、危険といわざるを得ません。
どの業者でも電話・メールで無料見積ができる
今の時代は、どのゴミ屋敷の清掃業者でも、電話とメールの両方で無料の見積もりができるようになっています。ごく稀に見積もりから有料のところもありますが、極めて少数派といえます。
見積もりは情報を伝えるだけの簡易査定(机上査定)と、現地を実際に見てから出す本査定(訪問査定)では、価格が異なるものです。そのため、簡易査定の段階で絞り込んだ後、さらに本査定でも数社から絞るようにしましょう。
そう考えると、簡易査定の段階で5~6社程度の見積もりをとるべきだといえます。

まとめ
ゴミ屋敷の清掃は、ゴミに隠れた危険物などで負傷するリスクもあり、一般の方が行うには難しい作業です。ゴキブリなどの害虫対策も必要であり、匂いが外に漏れないよう、窓を閉め切ったまま作業するなどのケースもあります。
このように難しい作業は、無理に自力で行うよりも、業者に依頼していただくのが良いでしょう。この記事で解説した業者の選び方や費用相場などを参考にしながら、業者を選別していただけたらと思います。
一方、この記事をご覧になって「そんなにゴミの量多くないし、あまり費用はかけずに片付けたいな」と思った方は、自力での片付けが可能かもしれません。
ゴミ屋敷を自力で片付ける場合の手順やコツに関しては以下の記事にまとめておりますので、是非一度ご覧になってください。

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